私たちはネギ、ダイコン、キャベツの全作目において、3年前にグローバルGAP認証を取得しました。取引先の強い要望を受けて10年前から取り組み、2007年に鹿児島県認証のK-GAP、2009年にイオンGAP、2014年にグローバルGAPの認証を取得しました。最もハードルが高かったのは、やはりグローバルGAPです。200もあるチェック項目の1つ1つに対して、書類や掲示物を作成したり、作業場やトイレなどの環境を整備したり、チェック不適合の場合は改善したりと、全て自分たちで考え、進めなければなりませんでした。
しかし、認証取得のメリットは予想以上です。まず、社内のルール作りや教育を行うことで、社員1人1人の安全・衛生に対する意識が高まり、社内の雰囲気が変わりました。それまで曖昧だった作業手順や管理方法を明確化し、第三者である専門家の審査を通じて社内慣習を改善できたことで、潜在的なリスクが大幅に低下しました。また、記録や証拠を残すことで情報開示能力も高まり、今では農業による環境負荷の低減にも取り組むようになっています。グローバルGAPの認証取得は、販売のためというより、会社の安全基盤の整備において大きな意味を持つのです。