「お客様の心と体を元気に」が原動力

カラフル野菜で人を元気にしたい

愛知県のサラリーマン家庭から福井県勝山市の専業農家に嫁いで10年。まだ幼い3人の子供を育てながら、土田農園の企画・営業・広報、そして珍野菜の栽培補助と販売を担当しています。

土田農園では、水稲3・3ha、サトイモ0・3ha、カラフル野菜を含む露地野菜0・9ha、ハウスでの野菜苗0・1haなど、年間100種類以上の作物を栽培・販売しています。

私は生物が好きで、自然と植物に関わりながら、農や食という人にとって大切なことを学び伝えられる農業が、自分の理想の仕事ではないかと思い、福井県立大学生物資源学科へ進学、在学中に知り合った夫の元へ嫁ぎました。しかし、妊娠・出産が続き、育児や介護のために仕事が片手間にしかできない状況が続くうちに、農園での自分の存在意義を見失ってしまいました。

転機が訪れたのは2013年夏。ファームステイに来られたお客さんに「今回のステイで一番良かったのは未来子さんに会えたこと」と声をかけられ、こんな私でも人に元気を与えることができるのだと、自信を取り戻し、前向きに農業に取り組めるようになりました。落ち込んでいてもカラフル野菜を見ると元気が出てくる。見て食べて人を幸せにできるカラフル野菜をより多くの人に伝えたい。そんな気持ちが私の夢になりました。

カラフル野菜の料理教室を開催

     

カラフル野菜の栽培は10年前に夫のアイデアで始めました。カラフル大根やカラフル人参のほか、世界各地のナスも栽培しています。見た目も美しいカラフル野菜は、プロの料理人をはじめ多くの人を魅了しており、「おまかせ便」としてセレクトして全国発送も行っています。一つひとつの野菜にラベルをつけ、カラフル野菜のおいしい食べ方も紹介しています。

また、福井駅前にある複合施設「ハピリン」の観光物産館でもカラフル野菜を販売しています。また、「カラフル野菜で幸せになってほしい」という想いから、カラフル根菜や世界のナスの料理教室も開催し、多くのお客さまをお迎えしています。

情報発信が農業活性化のカギ

2014年2月に県主催の若手女性農業者交流会で知り合った参加者を中心に「ふくい農業女子会」を立ち上げ、会長に就任しました。2015年秋には会員が中心となって、地元の食や人の魅力をPRするフードキャラバン企画の一環として、生産者と消費者の食を通じた交流イベント「マンマキッチン」を、地元新聞社主催のもと開催しました。2016年の秋にはまちづくりイベントの中で、初めてワークショップ&マルシェを出店しました。また、会員限定のSNSや、会議や研修会の開催を通して、情報交換・意見交換を活発にする活動を広げています。行政関係者にもご参加頂くこうした活動には、福井県の農業に繋がるものだと確信しています。福井県は食育先進県ですので、食に関する大事なことを伝える環境としても、有利に働くと思います。

私自身の課題は、野菜作りの技術取得。その克服に向けて努力しつつ、SNSを通じて農業や野菜の魅力を発信していきます。

 

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